Note of Kawaii_robo



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P6189630.jpgわたしたちはより高度な加工技術を学ぶことによって新しいモノづくりの可能性を追求していきます。パソコンや携帯電話の登場によって誰もが言葉を発信できるようになったように、デジタルにつながった加工マシンによって誰でもオリジナルのデザインを自分の手で作り上げられる時代の先駆者を目指します。
またFabLabに集う仲間たちと情報を共有し刺激を受けていきたいと考えています。

2011.07 ■LEDキャンドルをつくる(後編)

LEDキャンドルをつくる(後篇)

■FabLab Kamakuraでレーザーカッターを使う!

LEDキャンドルを作るプロジェクトには今後の創作活動のキーとなるいろいろなテーマが含まれています。
その中でもっとも重要なものが、レーザーカッターによる部品加工です。

CADで設計して業者に出力を依頼するという従来のモノづくりを一歩前進(後退?)させて、自分自身でレーザーカッター加工をおこない高速に試行錯誤を繰り返し作品の完成度を高めていくモノづくりです。

デザインの試行錯誤こそがモノづくりの楽しさの本質だと考えています。やり直す自由がありその中で課題を発見しそれを克服していく過程を楽しめる様になることです。それは個人で繰り返すのであれソーシャルで改変していくのであれ変わりません。

このような贅沢なモノづくりを実践してみたいというのがFabLabを利用させてもらっている理由です。

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■ek3とkoyokoがLEDキャンドル作りに挑戦

二人とも1時間くらいかけて鎌倉に到着。

IMG_2513.JPGさっそく今日の材料の和紙を購入するために駅から歩いて5分ほどの「社頭」さんに行ってみました。

お店の外観は歴史を感じるたたずまい。どんなお宝と出会えるのかと期待が膨らみます。ところがネットのタウン情報では10時に開店することになっているのに「しーん」とガラス戸は閉まったまま。

しばらく他の店を探しましたがそちらも見つからず、結局もう一度社頭さんに戻って、となりのお店の人に聞いてみたら「いつも11時ごろに開きますよ」と教えてもらいました。(う〜。最初から聞いてみれば良かった)


IMG_2516.JPG開店までの時間をつぶすために近くのお団子屋さんでちょっと休憩。爽やかな御味で癒されました。(長居してしまってごめんなさい。美味しかったです!)

11時になったので、社頭さんに戻ってみるとさっきまで重厚な風情を漂わせていた店先に色とりどりの和紙が並べられていて、味わい深いお店でした。

中に入るとところ狭しと和紙が並んでいて、どこを見たら良いのかよく分からないカオスな状態。お店の人にこんな和紙が欲しいと相談すると、この辺にあると教えてくれるのであとは直接和紙を触りながら選ぶことができます。

他のお店は分かりませんが、社頭さんは「写真撮影禁止」となっています。(私は注意書きに気づかずに写真を撮ってしまい怒られてしまいました。)なので残念ながら店内の写真はありません。

今回購入した和紙はこんな感じのものです。まだまだ実験段階なので、クセの無いあんまり高くないものを選びました。

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駅前のサンマルクカフェでかるく昼食をとり、いよいよ蔵に到着。

ファボマスターの田中さんとは挨拶もそこそこに、早速レーザーカッターの説明をしていただく。

>>レーザーカッターの作業レポートはこちら>>

R5042716.JPG田中さんは他に打ち合わせやお客様がいらっしゃっていたため、私の利用が2回目ということもあり「何かあったら声を掛けてください」ということで、2冊のマニュアルと使い方が丁寧に紹介されているホームページを見ながらの二人だけの作業となりました。

>>説明ホームページはこちら(後半が蔵にあるものです)>>

P7243114.jpgレーザーと聞いたらとっても危険なものだと想像してしまうし、実際「火事」になる可能性もあって、足元にはちゃんと消化器が置かれていたりします。
今回はいろいろな素材を持ち込んでおり、中には燃えやすそうなものもあったので、ドキドキでした。(ほんとうに火事にならずに良かったです。ホッ)


結局、4時間近く自由に使わせていただき、当初予定していた「実験」は全て達成することができました。
私の作品づくりは和紙との相性を調整しきれずに思ったような結果にならずにちょっと不完全燃焼に終わってしまいましたが、ek3の方は今までのプロトタイプを超える作品を作ることができました。

>>いろいろな素材の加工実験レポートはこちら>>

P7243198.jpg夕方には、出来上がったLEDキャンドルの写真を撮るために、蔵を後にして鎌倉の街へ。
予定ではお寺とかに行って、日没までの時間をゆっくり撮影に当てるつもりでしたが、二人ともヘトヘトになっていて、近所のスタバで休憩したら、そのまま力が抜けてしまったのでちょっと店内で撮影をして解散にしました。


私はその後、蔵にもどって田中さんと色々な話をさせていただきました。

「できマウス」という障がいのある方がPCやスマートフォンを使えるようにするためのインターフェイス機器の開発活動と連携する話しをさせていただき、その流れでレーザーカッターで電子基板が作れるかどうかという実験を一緒にさせていただいたり、たまたまSFCの学生さんの課題の話からKinectによる3Dデータの取得のデモを見せていただいたりして楽しい時間を過ごせました。
(後で障がいのある方に最適なインターフェイス機器の形状をKinectと3Dプリンターを使ってできるのではないかと思いました。)
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今回はLEDキャンドルの作品としてのレポートは残念ながらほとんどありません。
少し先になってしまいますが、LEDキャンドルの作品を集めたブックレットを作ろうと思っていますので、LEDキャンドルに興味を持っていただいている方はそちらを御覧ください。

>>LEDキャンドル2011(PDF)はこちら>>

R5042836.JPGまた、自分も作ってみたいという方がいらっしゃいましたら是非ご連絡ください。
いまなら、スケッチをメールで送っていただくだけで、データ作成と最初のプロトタイプまで作らせていただきます。そのデータをFabLabに持ち込めばオリジナルのLEDキャンドルを作ることができますよ。





2011.07 ■LEDキャンドルをつくる(前篇)

LEDキャンドルをつくる(前篇)

■ LEDキャンドルのはじまり
INORI_1.jpg3月11日の震災によって電気の大切さ、灯りの大切さを改めて実感し、そこにいろいろなキッカケが重りシンプルなLEDキャンドルをデザインすることになりました。
また同時に従来のキャンドルが持つ宗教、祈り、安らぎ、そして手作りの楽しみといったさまざまな側面があることに興味を持ち、LEDキャンドルでもオリジナルのキャンドル作りを楽しんだり、それを気軽にプレゼントできたり、そんな役割を持たせられないかと考えました。


■ やってみたいこと
メンバーそれぞれがオリジナルの形状をデザインし、さまざまな素材をレーザーカッターで加工していきます。出来上がったキャンドルを素敵な鎌倉の風景の中で撮影し写真集を作ることが今回のゴールです。
また、今回の工作で得たノウハウを使ってFabLabや次回のMake:TokyoMeetingなどで一般の方を対象にワークショップを開催したいと考えています。
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■ 準備を楽しむ
素材を集める/デザインをする

素材の条件は、スタンドとしての強度を作り出せることと、シェードとして光をキレイに見せることです。今回FabLabでレーザーカッターを利用させてもらうことにしているので、普段では加工の難しい素材にチャンレンジしていきたいと考えています。


紙を使った作品は少し複雑な形状によってワークショップに向けたサンプル作品として可能性を提示できるようにし、葉っぱのような自然素材を使った作品では模様を楽しめるようにシンプルな形状でキャンドルとして成立する形状を見つけていきたいと考えています。
実際加工するときにはデジタルデータを活かしてさまざまな組み合わせを試すことができるので、しっかりとデータ作成と素材集めをしていきたいと思います。

CraftRoboで試作をつくる
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今回のデザインプロセスのポイントは、Illustratorデータを使ったCraftRoboでの事前検討とレーザーカッターによる本番素材の加工です。

CraftRoboは2万円ほどのプリンターのような形状のカッティングマシーンです。加工できる素材は薄い樹脂シートか紙だけで、厚さにも限界があります。
しかしレーザーカッターと加工データを共有することで夢のペーパープロトタイプマシーンに変身します。 レーザーカッターでははるかに多くの種類・厚さの素材を加工が可能で実際に座れる椅子だってその気になればできてしまいますが、大人気のFabLabではレーザーカッターを独り占めすることはできません。
そこでCraftRoboを使って安価な素材で何度も検討を繰り返して、少ないチャンスで満足する作品を完成させられるようにすることが今回のチャレンジの目的の一つになっているのです。


>>CraftRoboのペーパープロトタイプ作成ノート>>

>>LEDキャンドルのデザイン検討はこちら>>

(後編)では FabLabでの加工をレポートします。
※月末を予定しています。お楽しみに!

2011.06 ■FabLab Kamakuraを利用してみました。

■FabLab Kamakuraを利用してみました。

6月より一般オープンしたFabLab Kamakuraへさっそく行ってみました。
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まずは、どんなところか(なにができるのか、できないのか)ファブマスターの田中浩也さんからお話しを聞かせていただこうと行ってみたところ、「どんなことがしたいですか?」と逆取材されてしまいました。この時点ですでに『Fablab的!』。
P6189695.jpgモノづくりを実現するためにツールやルールを作っていく、変えていく気満々。もし新しいツールやルールが上手くいけばそれは世界のFabLabで使われる可能性があるし、すでに他のFabLabで同じような課題があればそのノウハウも利用できるって世界スケール!
「まだ運用的に試行錯誤中だから」ということで、ほんとうは講習を受けてから使えるようになるツールを特別に使わせてもらいました。
P6189633.jpg事前にイラストレーターで作っておいたデータを、変換してもらってクラフトロボでカット開始。ところが、なかなか上手くいかない。クラフトロボのメカの設定、ドライバーソフトの設定、紙の設置方法に問題があってカットの途中で紙がジャムる。結局ファブマスターの田中さんにノウハウを教えてもらって無事カットできました。
P6189636.jpg結果的には初日からFabLab体験ができてしまった。 その後はたまたま同じ時間に作業をしていたメンバーと、どんどん出来上がるパーツを見せ合いっこ。パーツだから出来上がりが分からないのでお互い一生懸命に説明するし、聞く方も頭をフル回転して想像しながら聞く。 パーツの正体が分かったときのAHA体験は脳にも良さそうww
P6189693.jpg本当に楽しい時間を過ごせました! 「作る>話す>作る」の繰り返しがFabLabの真髄ですね。 みなさんありがとうございました!そしてこれからもヨロシク!!
これからFabLabで何かモノづくりをしてみたい人のために今回分かったことをまとめておきます。(わたしの勘違いもあると思いますので、実際に参加される場合はFabLabへ直接問い合わせしてみてください)
  1. FabLabは加工サービス業者やツールレンタルサービスではありません。自分の作りたいものを、みんなの力を借りて、自分自身で作ることができる街頭工房です。(ほんとうに鎌倉の道端にあります!)
  2. デジタルデータによるモノづくりが大きな特徴。いったん加工した後でデータを修正することがモノづくりの基本になるのでノートPCは必須。(今回はデータ持参だけでちょっと不完全燃焼でした)
  3. とにかく時間に余裕をもって参加しよう。前の人が時間通りに加工が終了できるか分かりません。自分自身の試行錯誤の時間も必要ですし、何かできればまわりにいる人達とワイワイやるのが楽しくてあっという間に時間が過ぎてしまいます。(加工したものを肴に語り合うカフェ♪みたいな構想もあるみたいですよ)
  4. 6月〜8月は結局プレオープン的な活動になるそうです。本当の意味で各人のモノづくりがぐんぐん回るのは9月から。みんな首を長くして待っていよう。(もちろんFabLabづくりに参加したいって人は逆にプレオープン期間に積極的に参加しよう!)
P6189711.jpg試作第一号を記念にFablabの入口に飾っていただきました。みんなFablabに行ったときは見てね。
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